「Chromatic Fantasy」

この度、FIRST GALLERY TOKYOでは、とまりみや初個展「Chromatic Fantasy」を開催いたします。
本展のタイトルは、とまりが学生時代に深く影響を受けた伝説的ベーシスト、Jaco Pastoriusの楽曲「Chromatic Fantasy」に由来します。”Chromatic”は「半音階」という音楽的意味と「有彩色」という美術的意味を併せ持ちます。本展では、音楽が持つ流動的な構造と色彩がもたらす調和の関係性に焦点を当て、聴覚的要素を形と色で表現しています。

とまりの作品は、デジタル写真を基盤とした独自のコラージュ技法によって制作されています。色彩変換や形態の変形を施しながら異なる要素を有機的に統合することで、現実と幻想の境界を曖昧にする新たな視覚体験を生み出しています。鮮烈な色彩とシュルレアリスム的な構成は、日常の風景や物体を予想外の方法で再構築し、鑑賞者の既成概念を揺さぶる詩情豊かなイメージを展開しています。

これまで数多くのミュージシャンのCDジャケットやグラフィックデザインを手掛けてきたとまりは、音楽と視覚芸術の両分野を横断しながら独自の表現を追究してきました。本展では、その経験がより自由な創作へと昇華され、音楽と色彩の交錯点を探求する集大成となっています。この機会にぜひご高覧ください。